LITHE LIFE STUDIO・からだ美調律®代表、Hakoこと溝口葉子です。
今日は、男性に参考にしていただきたいお話。
もちろん女性の方にも参考になるお話なので、
特に身体を鍛えることが好きな方は、
ぜひ参考にしていただけたらと思います。
先日、ある男性に特別レッスンをしたのですが、
さっそくその際のビフォア・アフター画像をご覧ください↓
立っている写真では、
ビフォアでは前傾姿勢だったのが
アフターでは重心が中心に戻ってきています。
ストレッチの写真では、
ビフォアでは腕が上がらず、上を向けず、後ろ脚も伸びにくかったのが、
アフターでは、腕が上がり、上を向いて、後ろ脚の付け根からストレッチされています。
このような画像を見ると、
「おお~、変化している!」と驚く方も多いのですが、
驚いただけで終わってしまうのが非常にもったいないので、
どのようなことが起きているのか?について、
この男性のレッスンを例にお話したいと思います。
だいぶ長くなってしまいますが(笑)、
ぜひお読みいただけたら嬉しいです。
現状を知る
まずは現状を知ることがとっても大事なのですが、
皆さん「現状」というと
このようなことを思いがちではないでしょうか?
・太ってきた
・身体が硬い
・腰が痛い
・猫背や姿勢が気になる
・腕が上がりにくい
・ストレッチがやりにくい
これは現状というよりは、
「表面に出てきている(見えている)現象」ですね。
「何がどうなっているからこのような状態になっている」ということを知ることが、
現状を知るということなのですが、
皆さんが目をむけてしまうのは、
「〇〇ができない」「〇〇が痛い」などの現象として表面に出てきている事柄なので、
その現象をなんとかしようとして、
いきなりこのようなことに目を向けてしまう方が多いのです。
・ストレッチ
・筋トレ
・マラソン
など。
もちろん上記にあげたものが健康に悪いわけではなく、
それぞれをすること自体はいいことなのですが、
「いきなりそれをする」ことが問題なのです。
これは実際に体験してみないとちょっと分かりにくいお話なので、
レッスンを受けてくださった50代男性を例に考えてみましょう。
自分の状態を理解する
立っている写真のビフォアを見ていただくと、
前傾姿勢になっていて、頭が前に出ていて首に負荷がかかり、
おしりに必要以上に筋肉が入っていることが分かります。
(アフター写真と比べるとわかりやすいですね)
*本当はもっと細かい点もたくさんあるのですが、あえて一番わかりやすい部分のみ説明しますね
この男性のお悩みの一つに、
数年前に柔術で頸椎を痛めたことで
顔が上がらなくなり首が横にも倒せなくなっているということがありました。
これはもちろん頸椎を痛めたという過去もありますが、
姿勢から推測すると・・・
腸腰筋が硬く姿勢が前傾になっていて、
おしりを固めて姿勢を保つことで、おしり・太もも周りも硬くなり股関節が動きにくい状態にあり、
また、前に出ている頭を支えるために首に負荷がかかっていて
首がさらに動かしづらい状態にあると推測されました。
ふだん行っていることを確認
次に、ご自身の不調を改善するためにふだん行っていることをお話いただき、
どうしてそれで改善しないかを考えることも重要なポイントになります。
今回は、このようなことを行っているとのことでした。
・散歩
・ジム通い
・筋膜ローラーで肩甲骨をほぐす
・プランク
・ヨガ
これをやる中でのお悩みは、
呼吸が浅いこと、ヨガのポーズも身体が硬くてなかなか難しいことでしたので、
試しにひとつどのようなことをやっているかポーズしていただいたのが、
写真2枚目のビフォア画像です。
緩める
さて、現状が分かったところで、
次は身体を緩めていきました。
腸腰筋を緩めて動きやすくし、
その他以下を調整。
・股関節(周りの筋肉も緩める)
・足首(距骨、くるぶしの周り)
・太ももを緩める
ここまでやってから、
いつも行っているヨガのポーズをしていただいたのが、
2枚目の写真でした。
これ、まだ上半身を緩めていないのですが、
腕が上がるようになり、
首が動いて顔が上を向くようになっていますね。
また、
後ろの脚もビフォアでは付け根が痛くて伸びにくいとのことでしたが、
アフターでは伸びやすくなっているのが分かります。
原因と現象について考える
首が痛いと首に、肩が痛いと肩に直接アプローチをしたり、
身体が硬いと思ったらとにかくストレッチ!というような考え方をしている方が多いと思います。
ですが、
先ほど述べたように身体の表面に出てきている「現象」と、
その現象が起きている「原因」は別の場所にあることがあります。
今回は過去にケガをされていたので、
首に痛みが出るというのはケガという原因もありますが、
日常生活の姿勢からそれをさらに悪化させているということが分かりました。
ということは、
日常生活の姿勢が変わっていけば首への負担も軽くなるということですね。
また、
ストレッチがやりにくかったのは、
身体が硬い=筋肉が硬いから、というよりは、
股関節、腸腰筋、足首の動きがスムーズでないから、
ということが分かりました。
現状を知り、本質をとらえる
このように、
現状を知って、改善策を考えて身体を緩めることを実践することが大切ですね。
自分の現状を知らず、
とにかくストレッチ、筋トレ、と「がんばって」いても、
成果がなかなか得られないということが分かっていただけたのではないでしょうか?
どうして首が痛いのか、ストレッチがやりにくいのか、
その原因と理由を知らずに、
がんばってストレッチ(筋肉を伸ばす)したり筋トレをすると、
かえって負荷がっかって不調を増長させる原因にもなりかねません。
現状を理解し、
必要な部分を緩めることで、
今までできなかったことができるようになったり
「現象」が変わって、様々なことが改善されることを
自分の目で鏡で確認できることで、
本質からアプローチすることがいかに重要かに気が付いていただけるのではないでしょうか?
今回のレッスンでは、引き続き上半身を緩めていき、
上半身と下半身が連動して動きやすい身体へと調整していきました。
男性にこそ理論的なアプローチがおススメ
今回のレッスンを通じて再認識したのは、
男性こそ「理論を理解しながら自分の身体と向き合う」レッスンが向いているのでは?
ということ。
女性はどちらかというと視覚で変化をとらえて
ご自身の身体の変化を喜んでくださるのですが、
男性は「理論、理屈」を重要視される方が比較的多いのかなと思います。
からだ美調律は、
理論的に身体の状態を説明しレッスンしていきますので、
実は中年男性にお勧め!と私は思っております。
男性はどうしても
筋トレ!鍛える!に注目しがち。
というか、
それしか選択肢がないのかもしれませんね・・・
これからは
男性も身体を緩めてととのえる時代!
筋トレも鍛えることももちろんよいのですが、
からだ美調律に出会ってくださる方が増えていくと嬉しいです!
Hako